【制作ディレクターに聞く】成果につながるWebデザインにするために必要なこと

制作・技術

Webサイトで成果を上げるには、データ分析や戦略などマーケティングだけでなく、人の心を動かすようなデザインも大事です。
しかし、Web会社にデザインへの意見を求められたとき、自分のイメージをうまく伝えられず、もどかしく思う方も多いようです。思いを伝えられず、Webデザインが考えているものと、かけ離れてしまうと困りますよね。

そこで今回は、成果につながりやすい、納得できるWebデザインにするために必要なことを、株式会社プラソルの制作ディレクター、大井さんにインタビューしました。Webデザインが身近に感じられる内容ですので、デザインに苦手意識をもつ方もお読みくださいね。

Webデザインの言語化が制作進行のポイント

制作ディレクターとは、どんな仕事ですか?

Webサイト制作に関して、企画提案から進行管理、品質チェック管理などを行う、現場監督のような仕事です。クライアントさんから要望などを聞いて、デザイナーやコーダー、エンジニアなどを指揮します。

デザインに詳しくないクライアントとデザイナーの間に立って、Webデザイン制作を進めるのは難しそうですね。どんなことに気を付けていますか?

デザインって感覚的なものですが、どこまで言語化できるか、論理的に説明できるか、ということがうまく進めるポイントです。

お客様の意図や要望をきちんと言葉にして、デザイナーに伝えること。お客様にデザインを提案するときは、なぜこのデザインなのかということをわかりやすく説明できること。つまり、デザインを言語化して、互いの認識がズレないようにすることを、ディレクターとして気を付けています。

クライアントの立場として、納得できるデザインにするために必要なことを教えてください。

まず、Webサイトで何をしたいのか、目的をはっきりさせることです。目的はあれもこれもと複数ではなく、1つに絞ります。
もう一つは、どんな人にサイトに来てほしいのか、ターゲットを決めます。「こんな感じの人」とか「こんな会社と付き合いたい」とか、漠然とでもいいのでイメージをもっていてほしいですね。

目的とターゲットについて意見を出してもらえたら、その後はディレクターの力とか、関わる人達の話し合いとかで、さらに明確な答えを出して進めることができます。

目的とターゲットがあれば、デザインしやすいし、上がってきたデザインを見て、イエス・ノーの判断がつきます。納得できるデザインになるのではないでしょうか。

サイトの目的が複数ある場合は?

目的は1つに絞りたいですね。複数の目的から優先順位をつけようとしても、「どれも大事」となりかねません。経営者の方はあれもこれもと資金投入しませんよね。「資金をまず投入するのは何?」という答えがほしいんです。

例えば、目的がサービス拡充なら、サービスの魅力や他社との相違をはっきり出す構成やデザインになります。目的が人材採用なら、会社の雰囲気が伝わるデザインになります。目的を絞れば絞るほど、いいデザインになってターゲットに刺さり、成果につながりやすくなります。

コーディングはデザインを格上げする最後の一押し

コーディングを独学されたそうですね。コーディングはデザインにどう影響しますか?

コーディングは、デザインをネット上に公開する作業です。デザインは人のためにあって、コーディングは機械的なことのためにあると思っていますが、コーディングはデザインに動きをつけて、効果的に見せることもできるんです。単に動かせばいいというわけではなく、デザインと動きに整合性があることが大事です。

例えば、運送会社のサイトでトラックがビュンビュン走っているような動きをつけて疾走感があると、「スピード感をもって対応してくれそう」という感覚をもってもらいやすくなります。
カーソルを画像の上に置くと説明文が出てきて理解しやすかったり、長文を読み進めると自分で線を引いたようにアンダーラインが入ってきて読みやすかったりなど、サイト全体の説得力が増して、無意識に「この会社、信用できそう」と感じられるでしょう。
コーディングは、デザインに変化を加えてプラス効果をもたらす、最後の一押しなんですよ。

コーダーさんに「こんな動きをつけて」と指示するのですか?

指示されたものしかつくれないと思われたくないので、具体的な指示は出しません。自由に考えて楽しんで表現してほしいんです。

僕は、仕事をやる以上は楽しんでやりたいので、周りの人にも楽しく仕事してもらいたい。クリエイティブな仕事って、楽しいとモチベーションが上がり、面白いものがつくれます。クリエイターさんの「自分はこう表現する」という気持ちを大切にしたいと思っています。

いいコーディングとは、どのようなものですか?

先ほど、コーディングは機械的なことのためにあると言いましたが、理路整然とわかりやすいものが品質のいいコーディングだと思います。

コードが整理されていると、Webサイトを修正しやすいんです。例えば、サイト全体の色を変えたいとき、一文を触るだけで色を変えられます。手間や時間がかからないから、運用コストが下がります。

わかりやすい書き方やデータの並べ方をしている会社がある一方、独自のルールでコーディングしている会社もあり、そうなると、よその会社は触りづらいし、お客様が内製化するときもWeb運用に苦労します。
そのようなことを防ぐためにプラソルでは、誰が見てもわかりやすいコーディングのルールを決めています。

Webデザインへの要望を言葉にするには

一般の方がデザインのイメージをうまく伝えるには、どうすればいいでしょう?

プラソルはヒアリングを重視しているので、僕のような制作ディレクターやWebコンサルタントが、しっかり話を聞くので心配ありません(笑)。

でも、この記事を読んでいる方は、プラソルのお客様だけではないので、ヒントをお伝えすると、最初の一歩として、様々なWebサイトを見ることをおすすめします。

例えば、サイトの動きに注目してみると、意図があって動きをつけているのか、単に動かしたいだけなのか、動きがサイトの世界観にマッチしているか、ということが次第にわかってきます。
いろんなサイトを見ているうちに、自社に向いているデザインや、取り入れたい動きなども出てきて、お客様自身のデザインへの要望が言葉にできると思います。

そうすると、クリエイティブな面でもストレスなくコミュニケーションがとれて、Webデザインがより面白く感じられるでしょう。

これまでお話ししたことをきっかけに、Web会社といい関係を築いて、楽しんで仕事をしていただけるとうれしいですね。

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