最近は「更新しないと結果が出ないと言われた」というお話もお伺いすることが多くなってきました。
でも実際には何をすればよいのかいまいちわからない、という方も多いと思います。
今日は、よく使われる「保守」「更新」「運用」という言葉をキーワードに、Webサイト制作後の運用方法についてご紹介したいと思います。
Webサイトの保守・運用・更新の定義
Webサイトを公開したあとに行うことには、主に以下のようなものがあります。
- 1.アクセス解析などを用いたサイト分析と改善のための施策立案
- 2.Web広告やSEO対策などの集客・マーケティング施策
- 3.ページの追加やテキスト・写真など情報の更新やコンテンツ改善
- 4.サーバーやドメインなどの更新
- 5.セキュリティ対策やサーバートラブル時のための対応
それぞれ、どのような内容なのか用語別に見ていきましょう。
Webサイトの運用とは
Webサイトの運用とは、主にWebサイトの目的達成(お問い合わせ獲得など)のための施策を指します。
具体的には主に3点です。
Webサイト分析・改善提案
アクセス解析などを用いたサイトの現状分析と、改善施策の考案
集客マーケティング施策
Web広告やSEO対策などによる集客施策
サイトの改善
サイト目的達成のために実際に行うWebサイトへのページの追加や更新
この3つの内容は、個別の施策として行うよりも、それぞれが連携しながら戦略的に行うことで効果を発揮します。中でも重要なのが分析・企画立案で、プラソルではWebコンサルティングという形で行っています。
各種の解析データや、お問い合わせの内容といったデータでサイトの現状を把握し、「アクセス数アップ(広告・SEO)」と「問い合わせ率向上(サイト改善)」の計画を立てます。
「バナーがここにあれば離脱率を抑えられる」「このページからこのページへの導線設計が必要」「そもそもサイトのアクセス数が少ないから広告をかけよう」という仮定を立て、実行に移して検証していきます。
思ったような効果がでなければ、なぜ効果が出なかったのか、他にどのような方法が取れるのか、ボトルネックから順番に繰り返して改善をしていくことで。Webサイトをどんどん効果的に運用していけるようになります。
「Webサイトの更新で効果を出す」というのは、「Webサイトの運用」が最も重要であると考えていいでしょう。
Webサイトの更新とは
更新は、プラソルでは主に「クライアントからの依頼を受けて、制作会社がWebサイトを更新する」というケースで使っています。
更新代行サービス、と考えるとわかりやすいかもしれません。「運用」でも、サイト改善のためにWebサイトの更新しているわけですが、それとはちょっと違うニュアンスになりますね。
例えば以下のような場合が考えられます。
・新しいサービスをはじめたのでページを追加したい
・新しいスタッフが入ったので写真を差し替えてほしい
・資本金、スタッフ数、設備内容などを、年次の変わりに更新したい
これらは、サイトの問い合わせ率アップに直接寄与するわけではないものの、情報を最新にして企業の信頼性を保つために重要な施策になります。
一般的には、制作会社側で更新する情報を把握できないため、クライアント側が依頼することになります。
Webサイトの保守とは
保守とは、Webサイトの機能を維持し、安全に運用するための施策です。
直接Webサイトの見た目や内容が変わるわけではなくても、長期的に運用していくためには極めて重要です。
具体的には以下のような内容になります。
・セキュリティ対策(SSL対応・WordPressやフォームなどの脆弱性対策)
・迷惑メール対策
・サーバー/ドメインのトラブル時の対応
・サーバー/ドメインの更新管理
特にセキュリティ面に関しては、地味ながらも極めて重要な施策です。
昨今はセキュリティの脆弱性をついた攻撃が多様化しており、一般の中小企業でも被害に合うケースが増えてきました。
自社サイトの内容を改ざんされた、ブログにスパム記事を投稿される、プログラムを埋め込まれて他社への攻撃の踏み台にされるなどのご相談をいただくこともあります。
実際に警視庁のサイバー対策係の方にお伺いしても、そのようなケースが増えている一方で、企業側のセキュリティに関する認識の甘さを心配されていました。
何もセキュリティの対策をしてないという企業様、特にアップデートをしておらず古いシステムのまま使い続けている方は注意が必要かもしれません。
こういったケースは、実利的にサイトの利用に支障を来すだけでなく、企業としての社会的な信用に関わりますので、しっかりと対策をしていくことをおすすめします。
各内容ごとの費用感
それでは、運用・更新・保守について、それぞれどのくらい費用がかかるのかを見てみましょう。
Webサイト運用の費用感
Webサイトの運用は、Web制作会社が一社で行っているところもあれば、コンサルティング会社などが指揮を取り、Web制作会社や広告会社などが参画して行うケースなど、多様な方法があります。
例えば、Web広告をかけるだけでも、月額広告費が10万円〜数百万円と大きな差があり、一概に価格を提示することは難しいのが実情です。
その上で、中小・零細企業を対象としたWeb運用の費用感は、次のような価格帯が多いようです。
(必須)
・Webコンサルティング … 10万円〜50万円/月
(オプション)
・Webサイト更新 … 5万円〜20万円/月
・SEO対策 … 5万円〜30万円/月 ※内部対策+記事作成
・Web広告 … 広告費実費の20〜30% ※運用費のみ
合計すると月額費用はだいたい20万円〜100万円くらいかかる計算になります。
月額費用で考えると決して安い金額ではありませんが、それ以上の成果を得られるからこそこの金額が成り立っていると考えることもできるでしょう。
Webサイトでの顧客獲得が事業の生命線となっているお客様には、まずはどのくらい費用がかかって、どのくらいの売上につながるか、問い合わせしてみることをおすすめします。
Webサイト更新の費用感
お客さまのご依頼をもとに更新する場合には、その内容によって都度お見積りをするケースが多いようです。ちょっとしたテキストの更新なら、「今回はサービスで」という場合もありますが、概ね以下のような費用感が一般的といえるでしょう。
・テキストの更新や画像の差替 … 0.5万円〜
※画像の加工や編集が必要な場合は、それだけでもっとかかるケースがあります。
・新規ページの追加 … 2万円〜
・お知らせや記事投稿の代行 … 0.5万円〜
・メールフォームの項目追加 … 0.5万円〜
依頼内容のボリュームや、希望納期によっても大きく前後しますので、あくまで参考までに考えていただければ幸いです。
最近では、月額費用数万円で更新を行うサービスもありますので、「シンプルに依頼内容にだけ対応してほしい」「更新依頼回数が多い」という場合には、検討してみてもよいかもしれませんね。
Webサイト保守の費用感
WordPressを中心としたセキュリティ保守、あるいはサーバーやドメインの管理などは、以下の費用が一般的です。
サーバー・ドメイン管理代行 … 0.5万円〜/月
WordPressセキュリティ保守 … 2万円〜/月
保守というのは、なにかWebサイトの見た目や内容が変わるわけではないので、そこにどれだけコストをかけるか判断が難しいところではありますが、人間に例えると「健康増進+医療保険」と考えていただくとわかりやすいかもしれません。
病気にかからないように、日々ケアや体力づくりを行い、もし病気にかかったとしても迅速に専門家が対応できる。
万が一のリスクを考えると、とても大事な内容になります。
Webサイトの目的と予算に合わせたプランを
ここまで見てきた通り、運用・更新・保守はそれぞれ目的と内容が異なります。
「運用だけ」「更新だけ」「保守だけ」お願いしたいという場合は、それぞれのサービスを専門に行っている会社様にご依頼するのがよいでしょう。
ただ、実際にWebサイトを運用して成果を出していこうと考えられるのであれば、これらを包括的にお願いできるところに依頼した方が、効率的ですし全体のコストも下げることができます。
プラソルでは、お客さまの「Web課」という立ち位置で、Webサイトの制作ではなく、「成果を上げること」を目的にした超インハウスWeb運用to-ch(トーチ)というサービスをご提供しています。
Webサイトの解析コンサルティングから、デザインやシステム開発、SEOや広告などのマーケティング施策、そして保守管理も一元的にお任せいただけますので、ぜひ一度ご覧いただければ幸いです。
終わりに
Webサイトの「保守」「運用」「更新」という言葉は、Web制作会社によっても使い方が異なるのでややこしいですよね。
言葉の意味そのものよりも、何を目的としてどういった結果を得たいのか、を社内あるいはWeb制作会社と交えてしっかり話をすることが重要だと思います。
特に「依頼されたら更新します」というだけでなく、運用やセキュリティについてしっかり提案やメンテナンスをしてくれる会社を選ばれることが、Webサイトを安全に活用して結果を出していくために重要です。
プラソルでは、運用・更新・保守についてもご相談を承っておりますので、興味がある方はお気軽にお問い合わせください。