「Web制作会社の担当者となかなか連絡がつかない…」
「打ち合わせしたはずなのに、意図や内容がしっかり伝わっていない」
このようなお悩みを意外なほどよく聞きます。
Webサイトの制作や運用に限らず、社内外とのコミュニケーションはビジネスを進める上で不可欠です。
特にWebサイトは、タイムリーな運用が成果をもたらすことに直結しますし、掲載している情報や内容に誤りがあれば、会社の信頼に関わります。
そこで本日は、超インハウスWeb運用to-ch(トーチ)が実践しているコミュニケーション術と、そこで使っている便利なツールをご紹介します。
この内容を共有・実践し、ぜひ円滑なWeb運用にお役立てください。
【Chatwork】日頃のコミュニケーションは、メールではなくチャットを活用
まず、連絡手段はメールではなくチャットがおすすめです。
Webサイトの制作・運用では、更新依頼や修正依頼など、様々な情報をやり取りし、画面のキャプチャや原稿を送ることも少なくありません。更に関係者もWeb担当者だけでなく、上長や社内の他メンバーに共有する必要があることも多々あります。
メールでは、誰がいつどんなやり取りをしているか(したのか)が把握しづらく、更に添付ファイルをひとつひとつDLし(更にパスワード設定もして)確認する必要があるため、どうしてもヌケモレを誘発してしまいかねません。
その点チャットであれば、単刀直入に要件だけをやり取りでき、ファイルも画面上で開けます。必要なメンバーをグループに入れておけば情報共有も問題ありません。
要件のやり取りがメインなので振り返りがしやすく、キーワード検索なども活用できるのでおすすめです。
チャットツールには、Googleチャットやslackなど、様々なツールがありますが、超インハウスWeb運用to-chでは、Chatworkを利用しています。
理由として、シンプルで使い勝手がよく、チャット初心者でもとっつきやすいこと。また、チャットとは別に自由記入できる「概要」という欄があり、後ほど共有する議事録やプロジェクトシートのURLにいつでもアクセスできるため大変便利です。
Chatworkにはスレッド機能がないのですが、それだけにシンプルに使うことができ、過去の書き込みに引用やリンクをつけることで、これまでの流れも踏まえたやり取りができます。
無料でもご利用いただけますが、3ヶ月以上前の書き込みは有料版でないと見れない点だけ注意が必要です。有料版では1ユーザー月額700円になりますが、メールでのコミュニケーションコストを考えると、十分安いと言えるでしょう。
お客様からは、Web制作に関するのやり取りだけでなく、社内のやり取りにもこれを導入して円滑になったというお言葉もいただきました。
Chatwork:https://go.chatwork.com/ja/
【Evernote】打ち合わせの議事録は必ず取って共有しよう
打ち合わせ内容の議事録を、「必要なことは個々でメモを取るので不要」とおっしゃる方がいらっしゃいます。しかしWeb制作に関しては、これは絶対NGです。
本当に簡潔な顔合わせなら問題ないのですが、Web制作や運用では、複数の議題が並行することがほとんどです。
例えば1つのページを作るだけでも以下のような認識確認が発生します。
- 構成や内容は問題ないか?
- 必要な原稿をいつまでに誰が準備するか?
- ページのデザインはどういう方向性とするか?
- アニメーションや機能性はどう設定するか?
- ページの追加に伴い、サイト内の導線をどこから設定するか?
- 公開希望日と、そこから逆算されるスケジュールはどうなるか?
ページの追加だけでなく、SEO対策や広告運用など他の議題が複数出ると、どうしてもヌケモレや認識齟齬が出てきてしまいます。
議事録は、決まったことやその理由、タスクや締切など、参加メンバーの認識統一をするために欠かせないものなのです。
超インハウスWeb運用to-ch(トーチ)では、毎回の議事録をEvernoteというアプリで記録し、それをWebから閲覧できる形にして、打ち合わせ後すぐに参加メンバーの皆さまに共有するようにしています。合わせてタスクと締切、次回の打ち合わせ予定などもお送りしますので、いつでも振り返ることができます。
こちらも無料で利用できますが、議事録を確認するだけであれば、アカウント登録なども不要です。
Evernote:https://evernote.com/ja-jp
【Googleスプレッドシート】スケジュールやサイトマップ、施策の振り返りをオンラインで整理しよう
打ち合わせ議事録以外にも、Webサイトの制作や運用には様々な情報をお互いに共有して認識を統一していく必要があります。
超インハウスWeb運用to-ch(トーチ)では、以下のような内容をGoogleスプレッドシートというサービスにまとめることで、リアルタイムに更新し、いつでも最新の情報を確認できるようにしています。
お問い合わせ一覧
Webサイトからのお問い合わせが、何月に何件あったか、それが失注したか受注したかなど、効果測定のためのシートです。
基本的にこのシートはお客様で更新いただき、毎月振り返りをすることでWebサイトでどのくらい成果(問い合わせ獲得)がでているかを確認していきます。
スプレッドシートであれば、月ごとの数を自動集計できる他、失注理由や受注内容なども一覧化することで、どのような問い合わせが何件あり、受注率がどのくらいあるのかといったこともプロジェクトメンバー共有できます。
サイトマップ
サイトマップは、Webサイトのページ構成をまとめたものです。
特にリニューアルでは、ページ名称、リニューアル前後のURL、デザインデータ、各ページの制作状況などを一覧で把握できるようにしています。
これにより、どのページがどんなデザインになるのか、サイト構成がどうなっているのかを容易に把握することができます。
SEO順位マップ
ターゲットキーワード、その月間検索数、難易度、現在順位などを整理して掲載するのがSEO順位マップです。
毎月計測結果を集計することで、検索順位がどのように変動しているかを把握できます。
順位計測はSEOツール上で毎日計測しておりそのレポートも出せるのですが、シートにまとめることで他の情報と合わせて確認しやすいように、あえてGoogleスプレッドシートにも転載する形にしています。
タスク管理
誰がいつ何をするのか、優先度や順番はどうなるのか、といったタスク管理は、メンバーが多くなると必ず必要になります。
弊社からのご提案やご依頼、お客様からの更新依頼や相談なども、スプレッドシートにまとめることでお互いの認識を共有し、スムーズにプロジェクトをすすめることができます。
その他の情報
その他にも、様々な施策結果や、解析データ等を一元管理することで、同じ認識を持ってWebサイトの状況を把握できるようになります。
また、Googleスプレッドシートには履歴機能があるため、誰がいつ何を編集したかも振り返ることができます。
Googleスプレッドシート:https://www.google.com/intl/ja_jp/sheets/about/
【zoom】入り組んだ内容は、電話ではなくテレビ会議で
ちょっと情報が複雑だったりしてニュアンスを確認したいときは、手っ取り早く電話をかける方がいらっしゃいます。実際に電話で解決すればよいのですが、Webでは画面上の表示など視覚的な情報が多いため、口頭では思わぬ認識のずれが発生するケースがあります。
また、電話だと1対1になりますので、複雑な内容を整理して認識確認したいときには、zoomなどを使ったテレビ会議がおすすめです。
訪問打ち合わせは時間も使ってハードルが高いものですが、テレビ会議であれば時間をあわせて比較的手軽に打ち合わせできます。
画面共有しながら認識確認し、場合によっては関係者にも入ってもらうことで、確実に指示や意図を伝えることができ、結果的には時間の短縮に繋がるケースも少なくありません。
複雑な内容については、遠慮なくテレビ会議を打診してみるようにしましょう。
zoom:https://explore.zoom.us/ja/products/meetings/
【monji】修正指示はオンラインツールを使おう
「TOPページの右上にあるお問い合わせボタンの矢印アイコンの色を、現在の青から赤に色を変更してほしい」
この文章、内容は実は簡単なのですが、テキストにすると非常に煩雑で分かりづらいですよね。
Webページの修正指示は視覚的な情報が多いため、文章で修正箇所と内容を指示すると、認識にずれが起きてしまう可能性があります。といって、1ページずつ印刷してコメントを書き入れるのも大きな手間ですし、文字が読みづらかったり、コピペできないという問題も起こります。
そこでおすすめなのが、オンラインツールです。
例えば「MONJI」というオンラインツールは無料で使えて、Webページのスクリーンショットを取得し、任意の場所に修正指示を書き込むことができます。
画像などのファイルも添付できる上、「修正完了」「確認完了」のチェックボックもあるので修正されたかどうかのチェックも簡単です。
MONJI:https://monji.tech/ja/
Web制作・運用会社と的確なコミュニケーションを取るためのツールまとめ
今回ご紹介した5つのツール以外にも、プロジェクト管理ツールには「backlog」「Asana」など、一つのツールで一元管理できるものがいろいろと存在しています。
実際に弊社でも、それらのプロジェクト管理ツールを利用するケースがありますが、全体を包括できるほどの柔軟性がなかったり、お客様が使い慣れなくてうまく情報が共有できなかったりする場合が少なくありません。
今回ご紹介した5つのツールは、それぞれ機能性に特化していたり、柔軟性があるため、ある程度どのようなケースでも利用できるものばかりです。
Web制作会社や運用会社との連携がうまくいかない、共有漏れや認識にずれがある場合には、ぜひ一度試してみてくださいね。
ちなみに超インハウスWeb運用to-chでは、情報共有やコミュニケーションを大切に、お客様のWeb運用を社内Web課のような立ち位置で、解析・制作・集客までチームを組んでご支援しています。
もし興味がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。