Webマーケティングは、簡単に言えば「Webサイトを使ったお問い合わせや受注を獲得するための施策」と言い換えられるでしょう。
特にマスメディア的な戦略が難しい中小企業にとっては、Webサイトを使ったマーケティング施策は、大企業以上の成果を上げることも不可能ではなく、営業力の大きな強化につながります。
一方で、「Webサイトを作った・リニューアルしたけど、全然成果がでない」というお悩みもよく聞きます。
このお悩みを解決するためには、まずWebサイトで成果をあげるために何が必要なのかを理解しておく必要があります。
実はWebサイトで成果をあげるためには、大きくわけて「アクセス数を増やす」か「問い合わせ率をあげる」の2つしかありません。
Webサイトのリニューアルは、サイトを訪れたユーザーからの「問い合わせ率を上げる」とはできますが、「アクセス数を増やす」ということには実はあまり効果がありません。
そこで「アクセス数を増やす」、すなわち作って終わりにせずに、Web運用をしていくことがマーケティングで成果を出すために重要になるのです。
この記事では、中小企業でも実現できるWebマーケティングと、それを具体的にどう実現するのかのWeb運用についてご紹介します。
※「Webマーケティング」という領域は非常に幅が広いため、ここではWebサイトへのアクセス数を増やす施策、という範囲でご紹介します。
Webマーケティング施策一覧
SEO対策
SEO対策は、簡単に言えば「指定したキーワードで検索した時に、1ページ目など上位に表示させる」施策です。
SNSや動画広告など多様な集客手段の中でも、昔からある最もポピュラーな施策の一つと言えるでしょう。それだけに、通用しない古いやり方や過去の間違った知識が、未だに根強く残っている領域でもあります。今日では、小手先の手段で簡単に順位をあげることはほとんどできません。
SEO対策で成果を出すためには、まず以下のような事前リサーチが重要です。
- ターゲットキーワードとして何が最適なのか
- 各キーワードはどのくらい検索されているのか
- 競合がどのくらいいて、どの程度の施策をしているのか
- 施策をして上位表示される可能性はあるのか
この事前リサーチが不足している企業は非常に多く、盲目的に「このキーワードで上げたい」という希望から、効果が出ないキーワードに投資してしまう企業も多いのが実情です。
また、適切なターゲットキーワードが決まったとしても、そのキーワードで順位をあげるためには、単にタイトルや見出しタグを設定する程度では、順位をあげることはほとんど不可能です。
SEOの順位算出の要素には、文字数・関連キーワード数・特定キーワード含有率・サイトの構成・被リンク・ドメイン評価などなど、多岐に渡る要素が絡んでおり、試行錯誤を繰り返しながら施策を進めていくことが必要になります。
ありていに言えば、本業の中で忙しい中小企業の担当者が、片手間でやることには限界があり、専門家に頼む必要があると言えるでしょう。
ただし、SEOコンサルティングをしている会社は、基本的にはサイト内の改善まではしてくれず、更にコンサルティングだけで月額20〜30万円ほどかかるのが相場です。
この解決方法については後ほどご紹介させていただきます。
Web広告
お金を払って広告を掲載し、自社のサイトに流入してもらうのがWeb広告です。近年は動画広告やSNS広告なども認知されていますが、Googleなどでの検索時に、検索結果の欄に広告を表示させる「リスティング広告」が最も一般的でしょう。
特にGoogleAdWordsは、広告が表示されただけでは費用は発生せず、クリックされたら課金される方式です。このため予算内での運用がしやく、比較的知識がない方でもツールを使って実現することができます。
SEO対策に比べると即効性があり、設定についてもGoogleの担当者がある程度サポートしてくれるため、専門的な知識がそこまでなくてもある程度の設定を行うことができます。
ただ、当然他社も広告を出稿しているため、人気のキーワードは広告単価が高くなり、「集客はできたけど、費用が高すぎて割に合わない」というケースになることは少なくありません。
効果のないキーワードは削除し、単価が安くても効果のあがるキーワードを見つけ、日々メンテナンスをしながら最適化することが必要になります。
SNS運用
ここ数年でトレンドとも言えるのが、X(旧twitter)やInstagram、tiktokといったSNSを利用したマーケティングです。無料で利用できる上に、華々しい成果を聞く機会が増えていることから、多くの中小企業でも取り入れたいというご相談をいただくことが少なくありません。
しかしながら、SNS運用は特にBtoBの企業にとって、成功することは非常に難しい分野です。各SNSの特長に合わせた配信内容の検討や、日々の更新、ネタづくりなど、SNSの扱いに長けているだけでなく、社内全体の協力と担当者の日々の努力が必要になります。
また、バズったからと言って、それが企業業績や売上に反映されるかというと、この効果測定も非常に難しく、安易に手を出しても失敗する確率の方が高いと言えるでしょう。
また、不用意な発言からの炎上といった事態になっては逆効果ですので、危機管理や運用ルールの策定も重要になります。
もしSNSをやるのであれば、採用目的・若年層向けなど、明確な目的と指針を持ち、相応の労力を投下することを前提に、時間をかけて行っていく必要があります。
メルマガ配信
メールマガジン(メルマガ)配信とは、取引先の顧客やこれまで問い合わせあった会社の担当者などに対して、自社のサービスや魅力を発信し、問い合わせにつなげる施策です。
他の施策と異なり、既存顧客・失注客・見込み客・名刺の交換相手など、これまで何らかの接点があったターゲットに対して、ダイレクトにメールを送ることができるのが特長です。
一方でメルマガは見られない可能性も高く、一回を送ったからと言って、すぐに効果が出るとは限りません。毎月1回など持続的に取り組むことで、「思い出してもらう」「気づいてもらう」ことを狙い、タイミングがあえばWebサイトの訪問につながります。
例えば、BtoBのメルマガの場合、1000件の送付先があれば、開封率は概ね30%(300件)、リンククリックをしてもらう確率は4%程度(4件)になります。
最近ではMA(マーケティング・オートメーション)ツールも普及してきており、「このページを見た」といった特定のターゲットにだけメルマガを出し分けたり、メルマガの反応が良い会社に更に詳細なサービスを案内するといった施策も増えてきています。
メルマガだけのサービスであれば、月額1,000円前後と、ローコストで運用できるのも魅力です。
継続的に活用することで成果につなげていくことができる施策と言えるでしょう。
Webマーケティング施策のまとめと課題
SEOや広告の他にも、プレスリリースやウェビナーなど、集客施策は他にもいろいろありますが、総じて言えるのは、「専門的な知識」または「担当者の継続的な努力」が必要ということです。
Webに関わる様々な施策を、専門会社に依頼するにしても、「SEOはA社」「広告はB社」「Webサイトの更新はC社」というように、それぞれ取りまとめや連携をスムーズに実施するには、相応の労力や知識が必要になります。俯瞰した視点で戦略的に運用することが必要になるのです。
これこそが、中小企業でWebマーケティングで成果が出づらい要因であるとも言えます。
この問題に対するもっとも有力な解決策は、Webに明るい担当者の成長を支援する、あるいはWebの実務経験がある方を担当者として雇用することがあげられます。
今日では様々な研修サービスやツールが存在しているため、やる気と意欲があれば、Webに関する知識を増やしていくことは不可能ではありません。経営者として、そのようなWeb担当者のスキルアップを支援することは、自社の業績向上に深く寄与することができるでしょう。
また、有能なWebの実務経験者を雇用することができれば、自社内で対応できる範囲も増え、外注費を抑制することもできるかもしれません。
このように、社内にWebマーケティングの知見を増やしていくことができれば、大きな成果につなげていける可能性があります。
一方で、人材にあまり余裕がない中小零細企業にとっては、主たる業務ではないWeb専門の担当者を立てることは容易ではありません。また、Webに少し明るい方がいたり、仮にWeb担当者を採用したとしても、その対応が適切かどうか、経営者が評価・判断することが困難なケースも多いのです。
そこで、次善の策として、「社内のWeb担当者のように対応してくれるサービス」をご紹介させていただきます。
社内Web課(超インハウスWeb運用)サービス
株式会社プラソルの「超インハウスWeb運用」というサービスは、Webマーケティングに限らず、広範なWeb領域を専門家がチームで対応するサービスです。
大きな特長として次の3点があげられます
- Webマーケティングだけでなく、解析・制作・集客施策までオールインワン
- 月額定額制で効率的な運用を実現
- 社内Web担当者(インハウス)を超えるWeb運用を実現
ここではそれぞれの特長を簡単にご紹介します。
1. Webマーケティングだけでなく、解析・制作・集客施策までオールインワン
Webマーケティングの施策には、Web広告やSEO対策、ホワイトペーパー(資料DL)、メルマガ配信、SNS運用など多様化しており、それぞれの専門家がいるほど領域が広がっています。
このため、そもそも「どういった施策が有効なのか」という大局的な観点から、戦略を策定する必要があります。分析と戦略を考えないままマーケティングに手を出すと、「◯◯で成功した」「◯◯が今効果的だ」といった情報に踊らされ、場当たり的な対応で失敗するケースが少なくありません。
また、Webマーケティング施策の基盤となるWebサイトとの連携や充実化も必要です。例えば、メルマガに合わせてキャンペーンページを作ったり、広告にあわせた専用のLPを展開することができないと、効果的なマーケティング施策を実行することができません。
そこで「超インハウスWeb運用」では、Webサイトの分析・戦略策定・施策立案といったコンサルティングと、Webサイト自体の改修や更新、そしてWeb広告やSEO対策などを一気通貫して専門チームが行うことで、施策効果の最大化を実現しています。
2.月額定額制で効率的な運用を実現
Webマーケティングに関わる様々な施策を実施すると、費用対効果の算出が難しくなってきます。
例えば、Web制作会社にページの改修を依頼し、SEO会社でSEO対策を実施、Web広告会社でリスティング広告を…となってくると、結局かかった費用に対してどれだけ成果が上げたのか、その主要因はなんなのかの判断がつきません。
さらにWebページの改修や更新は、内容に応じて見積もりとなるのが一般的です。この方法では、事前に予算を立てることが難しく、ちょっとした改修でも都度見積もりの確認・承諾などのフローが発生するため、機動的な運用にも不向きです。
そこで超インハウスWeb運用では、月額定額制を採用。かけた費用に対してどれだけ成果が出たのかが明確になり、コストパフォーマンスと責任の所在が明らかになることで、Web施策に関する経営判断がしやすくなります。また、都度の見積りなどで想定外の費用が発生しないため、年間のWeb施策予算を立てることができます。
3.社内Web担当者(インハウス)を超えるWeb運用を実現
Webマーケティングを効果的に運用するには、社内にWebの専任担当をおいて、各専門会社と調整しながら運用するのが最も効果的だとお話しました。社内の事業への深い理解を持った人材が、Webの専門的な施策に精通していることが、Web運用の成功に重要だからです。
しかしながら、多くの中小企業ではWeb専門の担当者を採用することは簡単ではありません。
まず、それなりのスキルを持つWeb人材の採用コストには多額の費用がかかります。また、仮に採用したとしてもその人材が、果たしてどのくらいの能力を持っているのが、どのくらい事業に貢献しているかといった評価は、評価する側にも専門的な知識がなければ困難でしょう。
このような採用・評価という観点を除いても、分析・制作・集約といったWebの広範な領域を1人でカバーすることは、容易なことではありません。
超インハウスWeb運用は、この課題を解決するため、主に以下の3名が「お客様の会社のWeb課」としてチームを組んでマーケティング施策を行っています。
- Web解析・戦略立案を行うコンサルタント
- Webサイトの見た目や使いやすさの設計を担うデザイナー
- システム開発や構築を担当するエンジニア
その他にも、Web広告を行うプランナー、記事作成を行うライター、写真撮影を行うカメラマンなどが、必要に応じてチームにアサインすることで、広範なWeb領域に対応しています。
もしWeb担当者の採用や教育が難しい場合には、超インハウスWeb運用を検討してみてはいかがでしょうか?
Webマーケティング・Web運用を中小企業でも実現する方法まとめ
中小企業のWeb運用施策には以下のようなものがあり、それぞれのメリット・デメリットを把握して実施することで効果的なWebマーケティングを実現することができます。
- SEO対策
- Web広告
- SNS運用
- メルマガ配信
ただし効果を出すためには、専門的な知識や労力といったコストが必要です。そこでおすすめなのが、Webの知識を持つWeb担当者を立てること。
もし難しい場合でも、超インハウスWeb運用といった「社外Web課」とも言えるサービスを利用することで、戦略的でコストパフォーマンスに優れたWebマーケティングを実現することができます。
中小企業でWebマーケティングを取り入れたい場合には、ぜひ検討してみてください。