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デザイン

ジャパンの看板に見るブランドデザイン

2019-03-24

職業柄か、TVCMや電車内の広告、街の看板を見てよく脳内評論をする。
そんな広告でも、大半のものは記憶に残らない。
しかし、大阪に来た9年前、忘れられないインパクトをくれた看板がある。

関西に展開する「ジャパン」の看板だ。


「いったい誰ー!?」
というのが初見の感想。
当時、大阪育ちの奥さんから回答をもらった記憶がある。

「え?ジャパンおじさんやで。知らんの?」

だから誰なんだ…。

更に気になるのがキャッチだ。

「しんらい?さわやか…?」
失礼だが、全く信頼できないし、さわやかでもない。
なんだか油ギッシュなおじさんの熱い視線しか感じない。


「し、幸せになろう!?」


もうこうなるとジャパンおじさんの虜である。
普通は「何の店か」をPRするところ、この看板は「おじさんと幸せになろう!」としか書いてないのだ。

初見の方は、これが一体何の店かわからないに違いない。
英語筆記体で書いてる「ディスカウント・センター」、正確には「ドラッグストア」だ。


調べたところ、このおじさんは「さわやか親父」こと創業者の桐間幹二氏がモデルになっているらしい。(大変失礼な発言がありました、お許しください)
今はスギ薬局の系列に吸収合併されているのだが、きっとこのキャッチには、創業者の熱い理念が込められているに違いない。


普通のデザイナーなら、まず「ディスカウントストア」を一番目立たせる。
本屋が「本」という看板を目立たせるのと一緒だ。それが看板のセオリーだ。
店名以外では、「くすり・化粧品」などの取扱商品、または「毎日安い!」などのPRだ。

そこに創業者の似顔絵と理念を持ってくる。明らかに異常だ。インパクトがある。
電通の古川裕也氏が説く、すべての傑作に共通する理由「びっくりさせる力」に通じるものがある。
『すべての仕事はクリエイティブディレクションである。』Web制作目線のレビュー感想参照)


そう、これは極めて高度なブランド化だ。間違いない。
一度見れば忘れられないし、二度目は「ジャパンだ」ということがひと目で伝わる。

最初のデザイン提案は、よっぽど勇気が必要だったのではないかと思う。
これが受け入れられたのは関西という土壌だろうか。桐間氏のユーモアか。
調べてもこのジャパンの看板を「おかしい」「変だ」という記事はネットにあがってこない。
ブランドとして成立し、地域に受け入れられているということなのだろう。


看板ひとつでブランドイメージをつくる。
ジャパンおじさんのさわやかな笑顔を見るたびに、優れたデザインの持つ力を再認識させられるのだ。

関西に来たらぜひ一度訪れてはどうだろうか。
そして、おじさんと幸せになっていただきたい。

ジャパン公式サイト https://www.sugi-net.jp/service/japan.html

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