「顧客視点」はどの業種においても必要な視点です。
「顧客の視点にたって、自社のサービスを見て評価・改善をかけていく。」と一見文章にするとそこまで難しくないのでは?と感じるかと思いますが、
その「視点」がズレているとせっかくの改善や施策も、効果が半減もしくは効果が出ないなんて事が起きてしまいます。
ではその「顧客視点」とはどういった視点なのか?
今回はその基本的な視点についてご紹介させていただきます!
「顧客視点」と「お客様の声」の違い
まず、「顧客視点」と聞くと「お客様の声」と混同しがちですが、
実はそれぞれ視点が違います。
「顧客視点」とは、普段の買い物で実際にとる行動や流れから感じ取る消費者としての「本音」の声。
それに対し「お客様の声」は、買い物するにあたってこうであるとより良いなど消費者の「理想」の声になります。
つまり「お客様の声」は表面的・抽象的な意見によるものなので、消費者にある潜在的なニーズではありません。
それに対し「顧客視点」は、より身近で日常に隠れている視点(本音)なので、消費者の行動を観察する事が重要になります。
似ているようで全く違うこの2つの視点。
違いを理解しているのとそうでないのとでは、運営に大きく差がひらきます。
常に意識する「消費者」としての視点
違いはなんとなく分かったけれども、その「視点」をどう意識すればいいか?
実際に落とし込み、行動するとなると難しいところですよね。
顧客視点には観察が大事だと言いましたが、消費者を観察するのは実店舗とかならまだしも、ネット上の買い物だと簡単な話ではありません。
なので一番身近な消費者である「自分」を観察してみましょう。
あなたは普段ネットで買い物をする時、どういう流れで購入していますか?
買い物をするサイトは決まっていますか?
購入を決めるきっかけは値段ですか?レビューですか?
「聞かれてみると自分はこうかもしれない。」
と買い物している時をイメージしていませんか?
さらに、意識した行動ではないため「○○かもしれない」「○○していると思う」とハッキリとした答え方ではないですよね。
リアルタイムの答えではないため、その時の自分の感情や感覚もあまりハッキリ覚えていないかと思います。
それを次は実際に買い物している最中に、自分がどう感じてどこに意識して買い物しているか、視点を置いてみましょう。
ストレス無く買い物できた時、何故ストレス無くスムーズに買い物できたのか?
逆に買い物をやめようと思った時、どこがきっかけになったのか?
ここで注意する事は、「観察するための買い物にならないこと」です。
「観察する」という気持ちが強すぎると、そちらに意識がかたむいてしまい、消費者の事を考えながら買い物をしてしまうからです。
「考える」のではなく、「気づく」ことが重要なので、繰り返し観察をしながら慣れていくところから始めてみましょう。
視点があるのとないのとでどう変わるのか?
では観察を繰り返し、顧客としての視点に気づけるようになってくると、どう変わるのか?
これまでは、売れるサイトとそうでないサイトの違いを、 価格帯・商品の質や量など
ざっくりと大きな視点でしか見ることができなかったかと思います。
しかし、顧客視点での観察を繰り返し行い身につける事ができると、
・各商品ページ内での画像や説明文の使い方、見せ方
・注文後から発送までの店舗の対応
・届いた商品の状態
など、今まではスルーしていたような細かい他店舗の工夫にも気づけるようになり、
漠然としていた自社サイトの改善や試作内容も、より具体的かつ明確になります。
ただ気づけるようになった事で、色々変えたい箇所や試したい事が増えるかと思いますが、
全てを同時に行わないように注意してください。
観察により気づいた事が、自社サイトの顧客に本当に効果があるのかは実際に試してみないと分からないからです。
複数同時に変更をしてしまうと、どれに効果があり、どれが効果なかったのか、分からなくなってしまいます。
ただ良い所を真似するのではなく、しっかり分析をし精査することで、
自社サイトをより魅力ある売れるサイトに育てていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
少し難しい内容になってしまいましたが、
「顧客視点」についてはECサイトを運営するにあたって必ず直面する壁です。
慣れるまで観察と気づきの過程を繰り返すことが重要なので少し時間はかかってしまいますが、視点を身につけて自社サイトの運営をより強化していきましょう!